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パワハラの種類と判例を知ってパワハラをしない上司になろう。

パワハラの種類と判例を知ってパワハラをしない上司になろう。

4月から期が変わって、俺にも部下ができるのはうれしいことだけど、自分がパワハラ上司にならないか心配だな

パワハラのことを知っておけばパワハラ上司になることはないよ

 

この記事の内容

パワハラに該当する種類と実際にパワハラになった事案紹介を以て、パワハラにならない対策を提示してあなたをパワハラしない人間にします。

こんな方におすすめ

  • これから上司になる方
  • パワハラする人間になりたくない方
  • パワハラの勉強をしたい方

目次

  1. パワハラに該当するとされる6種類
  2. パワハラ事案の判例紹介
  3. パワハラ事案にならなかった判例紹介
  4. パワハラにならない指導をするために
  5. まとめ

パワハラを受けた記事を以前書きましたが、今回は受ける側ではなくパワハラをする側に立った記事となっています。

1.パワハラに該当するとされる6種類

パワハラに該当するとされる6種類

パワハラに定義付けられる6種類は下記の通りです。

パワハラ6種類

  • 身体的な攻撃
  • 精神的な攻撃
  • 過大要求
  • 過小要求
  • 人間関係の孤立化
  • 個の侵害

身体的な攻撃

ココがポイント

  • 胸ぐらを掴む
  • 髪の毛を掴む、引っ張る
  • 資料を投げる
  • モノを使って叩く
  • 対象者の椅子をけ飛ばす
  • 対象者の私物を壊す

物理的に目に見えるパワハラですね。

精神的な攻撃

ココがポイント

  • 他の社員の前でわざと怒鳴りつける
  • 他の社員をCCやBCCに入れて叱責の旨や侮辱する内容をメール送信する
  • 脅迫、恫喝、名誉棄損、その他人権侵害を含む暴言

いやらしい目に見えるパワハラです。

過大要求

ココがポイント

  • 定時付近に期限が明日の朝までの仕事を振る
  • 1人では絶対こなすことができない仕事量の業務を押し付ける
  • やり方を教えず「自分で考えろ」と難しい仕事を無理やりさせる

私がやられたパワハラを思い出します。

過小要求

ココがポイント

  • 営業職なのに事務所の掃除や書庫の整理しか仕事をさせない
  • 郵便詰めやお茶入れしかやらせない
  • 私的な買い出しにだけ駆り出される

個人的にはこれは喜んでやります。その代わり営業したくないです。

私の場合に至ってはパワハラじゃないような気もします。

人間関係の孤立化

ココがポイント

  • 挨拶を無視
  • 目をみて会話をしようとしない
  • 対象者のみ社内懇親会に声をかけない
  • 周りの社員に対象者の不確実な情報を吹聴する

学校でもありそうな低俗ないじめの部類ですね

個の侵害

ココがポイント

  • 交際相手を執拗に聞き出す
  • お見合いや合コンを強要する
  • 他の社員の前で個人の宗教を否定したり、恋愛をバカにしたりする
  • 有休申請の理由を執拗に聞き出す
  • 対象者の親をバカにする
  • 結婚しない理由を執拗に聞く

これも私がやられたパワハラです。

2.パワハラ事案の判例紹介

パワハラ事案の判例紹介

ここで実際に日本で起こり裁判まで持ち込んだ判例をいくつか紹介します。

-ケース1-

C株式会社の事案

被害者はうつ病を発病。

異動と昇格による仕事内容の変化と労働時間の増加のほか、上司の叱責が原因として

被害者の妻が労基署長に遺族補償年金等の支給を求めた。

事案の概要

基本項目
場所/時期 名古屋地裁 / H18.5
場所/時期 名古屋高裁 / H19.10
行為者 被害者の上司
被害者 男性社員(主任職)

内容

ココに注意

  • 行為者は被害者に対して「お前は主任失格。」「お前なんかいてもいなくても変わらない。」という旨の言葉で被害者を叱責
  • 行為者は日ごろから被害者に対して、他の社員に聞こえる状況で大声かつ過度な口調で指導をしていた
  • 行為者は被害者に「主任職としての心構え」を記載した書類を作成し提出するように指示
  • 被害者は書類を作成し行為者へ提出したが、何度も加筆修正を強要された
  • その加筆修正の内容には主任として適任ではないかのような文章と管理職ではない主任格に管理職と同等程度の過大な責任意識を持たせるような言葉を加筆させていた
  • 行為者は【目障り】だからという理由で結婚指輪を外すように被害者にのみ複数回命令

判決

裁判所が下した判決はパワハラでした。

判決のポイント

  1. 指輪を外すようにとの指示は、職務とは無関係
  2. 「お前は主任失格。」「おまえなんか、いてもいなくても変わらない。」という言葉は感情的な発言であり、具体性はないとする
  3. 主任としての心構えという反省文を提出させた点は、主任としての自覚を促す意味では一定の合理性がある。しかし主任格にしては責任を超えた過度な責任を強調するもので、不合理な指導ではないか
  4. 被害者にだけ指輪を外すように指示したことは、不平等な取り扱いに該当

総合的に見てパワハラと判断されました。

-ケース2-

株式会社Nの事案

医療情報担当者として働く被害者に対して、新しく上司として赴任した行為者が度重なる厳しい言葉を浴びせた結果精神障害を発症し被害者は最終的にー。

事案の概要

基本項目
場所/時期 東京地裁 / H19.10
行為者 被害者の上司(係長)
被害者 男性社員

 

内容

ココに注意

  • 精神障害を発症させる程度に被害者には過重労働となっていた
  • 行為者は被害者に対して「存在が目障りだ、居るだけでみんなが迷惑している。お前のカミさんも気がしれん、お願いだから消えてくれ」と発言した
  • 行為者は被害者に対して「車のガソリン代がもったいない」「お前は会社を食い物にしている、給料泥棒」と発言した
  • 行為者は被害者を部下として指導しなければならない立場にあり、自覚もあったが、それと同時に被害者に対して強い不信感と嫌悪の感情も有していた

判決

裁判所が下した判決はパワハラでした。

判決のポイント

  1. 業務と精神障害の因果関係が認められる
  2. 被害者が残した手紙に行為者の言動が引き金になっている旨が記載されていること
  3. 被害者は事の顛末を周囲に相談していた。
  4. 通常上司が部下への指導については一定のストレスがあって当たり前だが、今回の件は精神障害を発症させる程の過重であることから、範疇外である

社会通念上の上司と部下の関係を見るに指導・注意に関しては一定のストレスは許容範囲であるとする一方で、行為者が被害者に対して強い不信感と嫌悪感という至って私的な思いで感情的に指導という名の攻撃を行っていたことが認められパワハラと判断されました。

3.パワハラ事案にならなかった判例紹介

パワハラ事案にならなかった判例紹介

M㈱の事案

被害者が架空の売上計上を業務担当に命令、上司から是正するように指示を受けたが是正の姿勢が見られなかった。

見かねた上司は被害者を厳しく叱責、被害者は叱責をうけるのも、言い訳をするのも疲れたと残しー。

 

事案の概要

基本項目
場所/時期 松山地裁 / H20.7
場所/時期 高松高裁 / H21.4
行為者 被害者の上司
被害者 男性社員

内容

ココに注意

  • 被害者は成績を繕うために架空の売上計上を行う等の不正経理をしていた
  • 上司は見かねて期限付きで是正をするように要請していたが、是正の見込みはなかった
  • 上司は被害者に対して「会社をやめても楽はならない」「この営業所には2千万近い借金がある」と叱責
  • 上司は被害者含めた他所員に対しても「辛抱の年だ、全員が力を合わせて返していこう」と叱咤激励をとばしていた

 

第1審の判決

この事案は第1審と第2審とで判決内容の変更があります。

第1審

第1審では裁判所が下した判決はパワハラと言う判決でした。

ポイント

ココがポイント

  1. 根源は被害者の架空売上の計上である(過失相殺6割)
  2. 架空売上の解消は達成が極めて難しい目標値であり、過度な業務ではないか
  3. 社会常識の範疇外の叱責であり、指導と呼べるものではなかったのでは

第2審の判決

第1審での判決はパワハラであるとの判断でしたが、ここから判決が変わります。

第2審

第2審では裁判所が下した判決はパワハラではないとしました。

ポイント

ココがポイント

  1. 不正経理ともなれば、ある程度の厳しい指導も仕方ない。正当な指導であった。
  2. 行為者が行った指導や叱責は過剰なノルマ達成の強要であったり、執拗な叱責には該当しない。適切な指導のもと業務改善を意図したものとする

4.パワハラにならない指導をするために

パワハラにならない指導をするために

パワハラにならない指導をするために必要なスキル

必要スキル

  • 怒りをコントロールする
  • 平等に叱る
  • 傾聴法を使う
  • 言いにくいことこそ上手に伝える

怒りのコントロールする方法

ココがポイント

  • 自分が怒っていることを自覚
  • 深呼吸する
  • 感情的にならないことを心掛ける
  • 具体的な指導をすることを心掛ける

怒りのコントロール方法は以前に書いたこちらの記事に詳細に記載していますので参考にしてください。

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平等に叱る方法

ココがポイント

  • 個人の好き嫌いの判断で叱責をしない
  • 事象の内容によって叱ると注意するを使い分ける
  • 違法行為や危険な行為は一律で厳しく叱る
  • 遅刻や不注意等の比較的ささいな事象は一律注意する

傾聴法を使う

ココがポイント

  • 自分ではなく相手に話をさせる
  • 相手の話を最後まで聞いてあげる
  • 目を見て話す
  • 話しやすい環境をセッティングして聞く
  • 協力する意思を態度で示す
  • 話すことを強要しない
  • あいづちや言い換えをして聞いていることを態度で示す

言いにくいことこそ上手に伝える

DESC法を使ってみてください

D=describe 状況描写

自分が携わり問題を対処しようとしている状況や客観的にみた相手の言動を具体的に伝える

E=explain 自分の気持ちを説明して心を先に開く

Dの状況描写について、自分の気持ちを正確に伝えます。この時感情的になってはいけません。

S=specify 具体的な解決策ないし提案を伝える

相手に望む行動や解決策を提案します。その際、具体的かつ現実的な行動を述べることが前提です。

また、相手が選択できる余地を与えてあげるとベターです。

C=choose 代替案の用意と選択する

提案した内容が相手に拒まれることを想定し、否定的な場合の代替案を用意しておき、選択肢として提案をします。

5.まとめ

この記事のまとめ

☑︎パワハラには6種類のパワハラがある

☑︎パワハラする人間にならない為には4種類の対策を心掛ける

指導と叱責の境界線が曖昧なだけに受け手側の判断でパワハラに該当するか否かと難しい場合もあるんですが、それを見極めてこそ人の上に立つ上司だとは思いませんか。

この記事を読んで部下に慕われる素敵な上司を目指そうと思ってもらえたら何よりです。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました
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