企業説明会って企業が自分の会社に就職を志望したいっていう意思がある志望者に対して
公平に情報を開示する場なんですよね。
書面やホームページからの情報では入手できない情報も中にはあったりするわけですよ。
具体的な例を挙げますと
- 企業の中長期戦略の概要
- 競合他社とのマーケットシェア率
- 福利厚生の詳細
- 先輩社員の話
- 企業が求める人材
いずれも志望動機を構成するための要素になる可能性がある情報を入手できます。
今までの生活で企業に赴き直接企業情報をヒアリングする機会ってありましたか?
特殊なことをやっていない限りには早々遭遇はしない貴重な機会だと思います。
そんな貴重な機会を無駄にしない為にもここでは企業説明会を120%活用し回りと差をつける方法を伝授致します。
ここで伝授する方法は下記の通りです。
- 事前準備をしよう
- 自分なりに企業分析をしてみよう
- 質問事項を用意しておこう
大枠はこの3項目で十分です。
厳密に突き詰めると際限なく抑えるべき点ってあるのですが、就活生って時間ないですよね。
学業にバイトにサークルでそこに就活とか考えてみたら一般の社会人より時間なかったりします。
だから焦点を絞って紹介します。逆を言ってしまえ上記3項目すら難しいともなると今後就活を続けていくのは厳しいかなと思います。
最初の3回目ぐらいまではこの作業はだるいかもしれません。しかし、馴れていきます。
同じ業界、業種で繰り返しこの作業を回していけば作業時間がどんどん短くなっていきます。間違いないです
では、さっそく言ってみましょう。
伝授1
事前準備をしよう
準備っていっても何を準備すればいいの?に対する回答は下記の通りです。
- 企業の基本情報(本社所在地、営業所数、社員数、企業理念、ステークホルダー関係などなど)
- 企業にはどんな業務があるのか(製造業務、販売業務、貿易業務などなど)
- 売上構成比率はどうなっているのか
- ライバル会社はどこにあたるのか
- 決算短信の流し読み(余裕があれば)
ざっとこんなところですかね。この辺りを押さえておけば事前準備はOKです。
1も2も会社HPの【会社概要】ってところに大体記載されてます。
ふーん。ぐらいな感じで見ておけば大丈夫ですよ!
ちなみにステークホルダーとは会社と利害関係が産まれる位置に身を置く人ないし会社のことを指します。
(概ね株主のことと思ってもらって構いません。そこまで気にしなくていいです。)
3の売上構成比率は調べてみてわかれば程度でいいです。調べて出てこなくても企業説明会で聞けるのでそこで入手して下さい。
4のライバル会社は時間かけてもいいかもしれません。なぜならライバル会社を調べておくことで志望する企業と縁がなくても同じ業界でライバル会社とは縁があるかもしれないからです。手広く可能性を広げておく意味で時間をかける価値はありです。
例えば、住設機器メーカーで山Pや高橋真麻さんがイメージキャラを務める㈱LIXILに就職したいにゃおす君は惜しくも面接で落ちてしまいました。仕方なく㈱LIXILは諦めるも、どうしても住設機器メーカーに就職したい。これは譲れない!となったとき、事前準備でライバル会社もリサーチしておけばTOTOやPanasonicやタカラスタンダードといった同業界のライバル会社にチャレンジしてみるという選択肢も出てくるわけです。
これだけでも事前準備段階でライバル会社も一緒にリサーチしていた価値があることがわかりますよね。要領がいい人はこんなことしています。
5の決算短信の流し読みは時間がある人だけ行ってください。大学で簿記原理をよく勉強した方や簿記資格を持っている方ぐらいしか見てもわからない資料でもある為、決算短信を読むためにこれから勉強するというのは非効率なのでやめてください。あと、公開している企業も一部であり全企業が公開しているわけではないです。
それでも、財務関係に興味ある!自分が務めるかもしれない会社だから内情を知っておきたいという人は貸借対照表や損益計算書を見て資産に対して抱えている負債のバランスが悪いなとか、本業で利益出せてるな。剰余金も潤沢で概ね盤石な経営基盤を築けているなぐらいの間隔で予習しておけば大丈夫です。深追いだけはしないでください。時間の無駄です。
伝授2
自分なりに企業分析をしてみよう
社会にも出てないのに企業分析なんかできないよ。という方いらっしゃると思います。断言します。できます。
なぜなら、ここではあくまで【自分なりに】としているからです。正解不正解は関係ありません。自身が持っている情報と知識を活用して導き出すという作業をしてみてください。
ここをやっておくと面接も有利な展開にもっていけるので是非チャレンジしてみましょう。
例を挙げておきましょう。業界と分析対象する企業の強みを条件にここでは分析していきます。
業界:食品
企業の強み:国内市場に限らず海外市場とも接点を持ち、自社製造している製品の輸出業務が売上の主軸の1つにある。
私は商社勤務なので、食品業界の知識はゼロです。ドラクエで言えば初期装備でボスに挑むレベルなんですが、頑張って分析してみましょう笑。
にゃおすの分析
国内市場は人口減少に伴い縮小を余儀なくされるだろう。事実2015年を皮切りに日本の人口は減少傾向になっている為、これ以上国内市場で頑張ってもジリ貧になる。ともすると、海外と接点があり自社製品の輸出業は今後企業の維持発展には必須なわけだ。日本の製品クオリティと衛生管理面は海外でも好評であることから、国内で製品製造している当該社の戦略は理にかなっている。しかし、現在は海外の駐在所は設けていないものの海外市場展開が本格化していけば現地で駐在所を設けるかもしれない。そうなるといつになるかはわからないけど海外への転勤も可能性としては0じゃないな。
社会人でこの分析ならシバかれるレベルでしょう笑
就活生ならここまでぐらいできていれば問題ありません。ここまでできなくても問題ありません。自分なりに分析することが大事です。←ココ重要です。
もう一つぐらい挙げておきますか。
業界:建築
企業の強み:今まで職人が現場で加工・施工していた部材を工場で設計から加工まで行い納品できる。
パっと見だけで、面倒くさいなと自分で思います。頑張って分析してみましょうか。
にゃおすの分析
今まで職人が現場で行っていた複雑な作業を工場で事前に設計と加工までやるということは、工期がいくらか短くなるはずだ。そうすると住宅はその分早く建てられるのかな。それと、職人といえど腕の差で品質にバラつきが生まれる欠点を工場で機械を使って加工するならば品質の統一化が図れるのかも。日本人は品質にこだわるし、少しのズレも許さなかったりするからユーザーとしてはいいモノになりそうだ。職人の数も年々減少傾向で後継者になりがる若者も少ないって聞くし、時代とマッチした業務を行ってるんだな。将来明るいかも。
こんなところですかね。もっと言うと、職人は仕事を奪われるわけですから、商品としてハウスメーカーに売り込む際は職人との軋轢は避けられないかもしれない。ぐらいまでは分析できますね。
正解不正解は気にせず持論気味で分析しちゃえばいいです。面接のネタになります。
大事なことは正解不正解を一切気にせずターゲットの企業を自分なりに分析してみることにつきます。最初のとっかかりは難しいかもしれませんがチャレンジの価値はありです。
その分析の正誤は企業説明会で判断できるかもしれないので、そういった意味でも企業説明会に行って答え合わせしてみましょう。
伝授3
質問事項を用意しておこう
当たり障りない質問事項で大丈夫です。
例えば
- 産休と育休は合計で何日とれますか
- 社員の平均残業時間は月で何時間ですか
- 商品の具体的なメリット、デメリット
- 企業が求める人材
質問することで印象に残る場合があります。質問をすることの目的はココにあります。
面接のときに、企業説明で質問してきた子だなと印象に残っていたら他の就活生よりアドバンテージをとることができるでしょう。
また大事なことなのですが、他の就活生が質問した内容とそれに対する回答もメモする余裕があればメモしてください。
逆に絶対に避けてほしい質問は
- 説明された事項と重複した質問
- 財務内容について
- 不祥事に関して
まあ、常識で考えてくださいというレベルですかね。
いかがでしたでしょうか。
企業説明会1つとってもやりようによっては有意義な時間になるんですよね。事前準備と企業説明会で得た情報から志望動機を構築したり、入社したらやりたいことを決める判断要素を見つけることができます。ここで企業説明会を活用することで次のステップである面接も楽に進められることでしょう。
惰性で企業に足を運び、説明会中に居眠りをするか。それとも事前準備を済ませてメモをしっかりとり次に繋げる行動をとれるか。この差は勝敗をわけるといっても過言ではありません。
はっきり行って企業説明会に行くのって面倒くさいです。お金もかかるし。それでも、手間と出費に見合った対価を得ることができますので是非積極的に説明会に足を運んでみてくださいね。